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歩くと膝の内側が痛み、辛い。鵞足炎(がそくえん)とは?

鵞足炎は、スポーツをする人に起こりやすい膝の腱の炎症です。

鵞足炎(がそくえん)とは

鵞足炎とは、スポーツなどで膝の屈伸や負荷がかかる動きを繰り返しすることで起こる、膝の腱の炎症です。

脛骨の内側には、縫工筋・半腱様筋・薄筋・半膜様筋の4つの筋がついていて、その形がガチョウの足のように見えることから、その部分が鵞足と呼ばれます。これらの筋は、足の曲げ伸ばしをするときに使われることから、ランニングやジャンプなど膝の曲げ伸ばしを繰り返し行うスポーツが原因で発症することが多い炎症です。

歩いたり、階段の上り下りの時に膝の内側が痛くなるのが主な症状で、膝の内側に腫れが生じることもあります。

鵞足炎の治療

鵞足炎は、その部分を使いすぎたことで起こる炎症ですので、治療としては安静にして治まるのを待つ保存療法が基本となります。走ったり、跳んだりといった運動を控えて、痛みがなくなるまでは安静にしておきましょう。

痛みの強い急性期には、患部をアイシングなどで冷やすのが有効です。超音波治療や、筋膜リリースなども有効だとされており、抗炎症剤の投与なども行われることがあります。軽度の場合は、事前のストレッチなどをしっかり行ったうえで運動をすることも可能だとされていますが、運動後には患部をアイシングするなどのケアを行い、無理な運動は控えるようにすることが大切です。

鵞足炎の予防

鵞足炎は、過度な運動によっておこる炎症ですから、使いすぎないことが予防になります。とはいえ、スポーツをしている場合はトレーニングは必要になりますから、運動前には丁寧にストレッチを行うことや、普段から柔軟性を高めておくことが大切でしょう。

鵞足炎は治っても再発しやすいため、痛みがなくなったからと安心せずに、その部分に負担をかけすぎないように、常に注意を払うことが必要になります。また、適切なトレーニングによって、膝周辺の筋肉を鍛えることで、関節への負担を減らすこともできるので、無理のない範囲で筋トレをしていくのもよいでしょう。

まとめ

鵞足炎は、膝の内側の筋が炎症を起こすことで、歩いたり階段を上ったりするときに痛みや違和感が生じる疾患です。

特定のスポーツで、その部分を使い過ぎたことが原因とされており、安静にしたり、抗炎症剤などを使って炎症を鎮めることで痛みも軽減します。ただし再発も多いため、普段からストレッチをしたり、周囲の筋肉を鍛えるなどして、膝への負担を減らすように気を付けたほうがよいでしょう。