腰痛や膝が痛む人に外反母趾のケースが多いのはなぜですか?
2020年10月05日
外反母趾になると、膝や腰に負担がかかるため痛みが出ることがあります。
外反母趾とは
外反母趾とは、足の親指の根元部分が外側に出っ張ったようになる状態です。実際には骨が出っ張っているのではなく、多くの場合親指が人差し指のほうに曲がってしまい、その影響で根元が外側に出てしまうのです。
骨が変形するため出っ張った部分が靴に当たって痛みが生じたり、その部分に炎症を起こすことで腫れたり痛んだりします。しかし、外反母趾の人が必ずしも痛みを感じるわけではなく、半数程度の人は形状的に外反母趾だという自覚があっても痛みを感じないというデータもあります。
外反母趾と腰痛や膝の痛み
腰痛や膝が痛む人に外反母趾のケースが多いのも確かです。これは、外反母趾になると親指でしっかり踏ん張ることができていないということが影響しています。
本来、人間は立って歩くときに、足の指で地面を捉え、踏ん張ることが必要です。中でも親指は体の中心部分にある大きな指ですから、正しく歩く上では重要な役割を果たします。ところが外反母趾になるとその親指での踏ん張りがきかなくなるため、体のバランスがとりづらくなり、普通の人に比べて膝や腰への負担が大きくなるのです。外反母趾を矯正しつつ、親指でしっかり踏ん張ることを意識した歩く習慣をつけるとよいでしょう。
外反母趾を改善するために
外反母趾の原因の多くは、足に合わない靴を履き続けていることです。先の細いハイヒールがその原因として有名ですが決してハイヒールがダメというわけではなく、足に合わなければスニーカーでも外反母趾になるケースはあります。大切なのは、足に合った形とサイズの靴を選び、靴の中で足の指がすべらないことです。
すでに外反母趾になっている場合は、靴を見直すと同時に、外反母趾の矯正器具を使ったり、足指のストレッチをするなどして、時間をかけて矯正していく必要があります。すぐには治りませんが、外反母趾は矯正することで徐々に改善することが多いので、時間をかけて治していくようにしましょう。
まとめ
外反母趾になると、足が痛むだけでなく、歩くときにしっかり足の指で踏ん張ることができないため、膝や腰への負担が大きくなってしまいがちです。膝や腰に痛みがある人に、外反母趾のケースが多いのはこうした原因だといえるでしょう。足に合った靴を選び、足指をストレッチするなどして少しずつ外反母趾を改善していくようにするのがおすすめです。