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成長期特有の成長痛とオスグッド病の違いとは? 放置しておいても大丈夫?

成長痛とオスグッドは違う疾患ですが、どちらも安静にすることが必要です

成長痛とは

成長期には骨が成長しますが、その時に骨端軟骨が短期間に成長し、筋肉や腱がそれに追いつかず引っ張られる状態になることで、痛みを感じることがあります。これが成長痛です。筋肉や腱が成長すれば痛みは治まるので、だいたい数日間安静にすれば痛みはなくなるのが一般的です。成長期は夜間に身長が伸びようとするので、特に夜に痛みが出ることが多く、最も成長する時期がどのくらい続くかは個人差によって成長痛が続く期間も異なります。半年から数年にわたって続くこともあれば、身長の伸びが緩やかな場合は全くでないこともあり、痛みがある場合は運動を控えますが、特に治療をする必要はありません。

オスグッドとは

オスグッドとは、脚の筋肉の使い過ぎによって起こる、オーバーユース障害のひとつです。小学校高学年から中学生くらいの成長期に現れやすいため、成長痛と混同されやすいですが、全く違った原因で起こります。膝の曲げ伸ばしは、膝の前面を通って膝下の骨につながる太ももから続く筋肉が収縮することによって行われます。この筋肉と膝下の骨は腱と軟骨によってつながっているのですが、成長期の子どもは軟骨も成長中で弱いため、引っ張る運動を繰りかえすことによってその一部が剝がれたり炎症を起こしたりすることがあるのです。それによって痛みを生じるのがオスグッドです。そのまま運動をしていると、症状が悪化して腱が骨から剥がれてしまうこともあるので、安静にして症状が治まるのを待ちます。

放置しておいても大丈夫?

成長痛もオスグッドも、安静にして痛みが出ないようになるまで運動を控えるのが基本的な対処法です。また、どちらも無理に運動を続けていると、痛みが強くなりやすいというのも共通しているでしょう。ただし、痛みが強くても骨の成長が収まれば基本的に症状はなくなる成長痛と違い、オスグッドは悪化すると腱が骨から剥がれてしまって手術が必要になったりと治りにくくなるので、必ず運動は控える必要があります。スポーツをする子どもに現れやすいということもあり、練習を控えることへの不安から無理に運動を続けようとする人もいますが、そうすると余計に治りが悪くなるので必ず適切な治療を行い安静に過ごすようにしましょう。

まとめ

成長痛とオスグッドは同じような年代に現れる足の痛みということで混同されやすいものですが、その原因は全く違うものです。とはいえ、どちらも安静が必要な疾患になりますので、治るまでは運動を控えて、適切な治療を受けるように心がけましょう。