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サッカーやラグビーなど、蹴る動作をするスポーツ選手に多い、股関節痛(グロインペイン)とは?

グロインペインは多くのサッカー選手が悩まされる股関節周辺の疾患です。

股関節痛(グロインペイン)とは

グロインペインとは、サッカー選手に多い、股関節や鼠径部周辺に痛みを生じる疾患です。ボールを蹴る動作の際に痛みが出やすく、悪化すると歩くだけでも痛みを感じるようになります。ボールを蹴る動作などにより、股関節部分に負荷がかかることが重なって発症することが多く、足の故障などを抱えてプレーを続けていたことによりその部分により負荷がかかって発症するケースもあります。中村俊輔選手や中山雅史選手など、プロサッカー選手も多く悩まされてきた疾患です。

グロインペインの治療

グロインペインを発症すると、基本的には安静にして痛みが治まるのを待つのが一般的です。ただし、体幹の筋肉が落ちると再発しやすくなるため、ボールを蹴らずにリハビリをすることになります。プロ選手の中には手術をするケースもありますが、一般的には保存療法で改善を図ることが多いです。

グロインペインになりやすい人

臀部の筋肉が固い人は、股関節が開いた状態になりやすいため、キックの際に恥骨周辺に負担がかかりやすい傾向があります。また、太もも裏やアキレス腱が固い場合も、骨盤周辺の支持性が低くなってしまい、鼠径部にストレスがかかりやすくなります。こうした人は腰痛を持っているケースも多いので、腰痛がある人はグロインペインにも注意をしたほうがよいでしょう。

また、中高生など若い世代が行いがちな、過剰なトレーニングは鼠径部への負担となり、グロインペインを引き起こすことがあります。オフ明けなどに急に激しい練習をした際に発症することもあるので、注意が必要です。

グロインペインの予防

グロインペインの予防としては、ボールを蹴るときに股関節だけで蹴るのではなく、上肢から体幹の動きと連動して体全体を使ったキックができるようにトレーニングをすることが大切です。また、準備運動の時からこうした体の協調運動を意識して行うようにしましょう。

足首の捻挫など負傷をした場合は、無理にプレーをすると鼠径部などに負担をかけてしまうので、しっかり休んで治してから練習を再開するようにしましょう。

まとめ

グロインペインは、多くのプロのサッカー選手も悩まされる鼠径部周辺の痛みです。発症するとなかなか治るのに時間がかかりますので、普段から予防を意識したトレーニングを行うように心がけましょう。