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じっとしていられないほどの痛み。群発頭痛の予防法と対処法とは?

群発頭痛は、原因がはっきりわからないこともあり、予防法や対処法も確立していません。

群発頭痛とは

群発頭痛とは、目の奥がえぐられるような強い痛みが定期的に起こる頭痛です。概ね毎日同じくらいの時間に、15分から3時間程度の発作が数週間から数カ月にわたって続きます。この発作が続く群発期が数か月おきに現れるのが特徴で、20~40代の男性に起こることが多い疾患です。非常に痛みが強く、じっとしていられないほどの痛みがあるため日常生活にも支障をきたします。

群発頭痛の予防法

群発頭痛は、その原因やメカニズムもはっきりわかっていないため、予防することは困難です。予防薬としては、カルシウム拮抗薬のベラパミルが使われることが多いのですが、これは心臓疾患の薬としても使われているものなので、心臓の状態によっては使用できない場合もあります。また、日常でできる予防としては、発作を引き起こす要因と考えられているタバコや飲酒は群発期には避けたほうがよいでしょう。目の奥の血管が拡張して、その周囲に炎症を起こしている可能性も指摘されていますので、血行が促進される入浴などは発作が起きそうな時間の直前には避けたほうが無難です。

群発頭痛の対処法

群発頭痛は非常に痛みが強く、発作が起こった時に市販の頭痛鎮痛薬などでは痛みを抑えることはできません。マストリプタンという薬を注射するか、酸素吸入を行うことで痛みを軽減するのが対処法とされています。こうした注射は自分で注射できるようにした注射キットがありますし、酸素吸入も自宅でできるようになっており、どちらも保険適用されます。医師の処方は必要なので、群発頭痛が疑われる場合は専門医を受診することをおすすめします。

まとめ

群発頭痛は、群発期の期間や発作が起こる時間は限定的とはいえ、痛みが非常に強いため日常生活にも支障をきたすことが多く、辛い病気です。予防や対処のための薬もありますが、原因などもわかっていないため根本的な治療をすることができず、発作をおこりにくくしたり、痛みを和らげるなどの対処療法になります。痛みと生活への影響から、気分的にも辛くなる人も多いですが、できるだけ痛みへの対処を行い、群発期を乗り切るように医師と相談していくのがよいでしょう。