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スポーツや同じ姿勢など、筋肉の使い過ぎや硬直が原因の筋膜炎とは?予防や対処法は?

筋肉を包む筋膜が硬くなって痛みを生じるようになった状態が筋膜炎です。

筋膜炎とは

筋膜炎とは、筋肉を覆っている筋膜が硬くなってしまうことにより、柔軟性を失った状態です。体を動かす筋肉は、紡錘形になっていて両端が健で骨に付着しています。この筋肉が伸び縮みすることによって骨を動かし、体を自由に動かすことができるのです。この筋肉はそれぞれ筋膜で覆われていて、筋肉の収縮に伴って筋膜も伸び縮みをしますが、筋膜炎になると筋膜が硬くなってしまい、伸縮しようとする筋肉が思うように動かせなかったり、動かしたときに痛みを生じたりするようになるのです。

 

筋膜炎の原因

筋膜炎の原因は、主に筋肉を使いすぎたケースと、使わな過ぎたケースの2種類があります。スポーツなどで同じ筋肉を使いすぎた場合、筋膜が疲弊して水分を失い、硬くなってしまうことがあります。これが筋肉を使いすぎたことによる筋膜炎です。逆に、デスクワークなど同じ姿勢でいることが長い場合は、筋肉を動かさないことで筋膜が凝り固まってしまい、その姿勢を維持するための負荷がかかることによって筋膜炎をおこします。ランナーが足裏に生じる足底筋膜炎が有名ですが、それ以外にも後頭部や首、肩甲骨周辺、背中や腰など、さまざまな部分で起こる症状です。

 

筋膜炎の治療

筋膜炎になった状態だと、筋膜は固まってしまっているので、無理に動かすと筋断裂や筋膜断裂を起こしてしまいます。治療としては、痛みがある場所の筋肉をできるだけ使わないようにする保存療法が一般的です。同じ姿勢を取り続けたことで筋膜炎になった場合も、筋膜はその姿勢を維持するための負荷を感じて疲弊していますから、ラクな姿勢でゆっくり休めてやるとよいでしょう。スポーツが原因の場合は、痛みが感じる箇所に負荷がかかる運動は控えて、痛みがなくなるまで安静に過ごします。鎮痛消炎剤を内服したり、ブロック注射によって筋膜の癒着を改善するといった方法もあります。安静にしてもよくならない場合は専門医に相談するようにしましょう。

まとめ

筋肉を包む筋膜が繰り返し負荷を受けることによって硬くなってしまった状態が筋膜炎です。基本的には安静にして筋膜を休めることで改善しますが、ブロック注射などの治療を行うこともあります。筋肉の使い過ぎで違和感があったら、早めに筋肉を休めるようにすることが大切です。