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指先にボールが強く当たり、指が伸びない…。マレットフィンガー(槌指)とは?

指が曲がった状態で木槌のような形になることから、マレットフィンガーと呼ばれます。

マレットフィンガーとは

マレットフィンガーとは、指の第一関節が曲がった状態になってしまうものです。指先にボールなどが強く当たってなることが多く、自分は伸ばそうと思っても曲がったまま伸びませんが、逆の手で伸ばしてあげると伸びるので、曲がったままどうしても動かなくなるわけではありません。痛みや腫れを伴いますが、治療によって治ります。

どうしてマレットフィンガーになるの?

マレットフィンガーは、指を伸ばすための腱が切れてしまったり、腱とつながる部分の骨が折れてしまって、腱が引っ張れなくなることによっておこるものです。野球やバレーボールなどの球技を行っているときに起こることが多く、刃物などで腱が切断されたときにもおこります。球技の場合は、中指と薬指に起こることが多いです。

マレットフィンガーの治療

腱が切れているのか、骨が折れているのかなど、状態によっても治療法は異なりますが、腱が切れた場合は一般的に装具をつけて関節が動かないようにする保存療法をとります。

治るまでの期間は人によって異なりますが、だいたい2か月前後の固定になることが多いです。骨折している場合や関節のずれが大きい場合は、手術をすることもあります。手術といっても、切開するわけではなく、ワイヤーを刺して骨を固定する方法を取ることが多く、局所麻酔で行うのでそれほど心配することはありません。

マレットフィンガーは固定や手術で治る怪我ですが、ケガをしてから時間が経つにつれて治りにくくなりますし、きちんと治療しないままにしていると、関節が変形してしまうこともあります。マレットフィンガーだと思ったらすぐに整形外科を受診して治療を受けましょう。治った後も、第一関節がやや伸びにくくなりますが、手の機能に問題があるほどではありません。また、機能回復のためにも、第一関節を固定している状態のときから、第二関節はしっかり動かすようにしたほうがよいとされています。

まとめ

指を伸ばす腱が切れたり、腱がつながる骨が折れたりして、指が曲がらなくなる状態をマレットフィンガーと言います。野球やバレーボールなどでボールが強く当たることで発症することが多く、状態によって保存療法や手術を行って治療します。早期治療が大切ですので、マレットフィンガーになったら早めに受診するようにしましょう。