スポーツ外傷などの応急処置でよく聞く、RICE(ライス)処置とは?
2020年04月15日
ケガをしたときの応急処置で行う4つの処置の頭文字をとったのがRICE(ライス)処置です。
RICE(ライス)処置とは
RICE(ライス)処置とは、打撲や捻挫、肉離れなど、スポーツなどで起こりやすい外傷の際に行う応急処置の方法です。
ライスという名前の処置ではなく、4つの処置の頭文字を並べたものですので、覚えておくと便利です。捻挫や骨折などのケガは、このRICE処置による早期の応急処置をしっかり行っているかどうかで、治る速さが変わってきます。
Rest(安静)
RICEのRは、Restの頭文字です。これは、安静という意味で、ケガをした部分を動かさないようにすることを言います。きちんとした処置をしないままその部分を動かしてしまうと、症状を悪化させることがあるので、できるだけその部分を動かさないようにしましょう。
Ice(冷却)
氷嚢などを使って患部を冷やします。冷やすことで血管が収縮し、腫れや痛みを抑える効果があるのです。ずっと冷やしたままにするのではなく、感覚がなくなったら一度外して、感覚が戻るのを待ちます。感覚が戻ったらまた冷やす、というのを何度か繰り返すとよいでしょう。
Compression(圧迫)
腫れや内出血を抑えるために、テープなどで患部を圧迫します。清潔なタオルなどを使って手で押さえても構いません。ただし、圧迫しすぎると血流などを妨げすぎるので、軽く抑える程度にして、うっ血したりズキズキと痛むようなら離しましょう。
この圧迫は、患部を押さえて動かないように固定することで、ケガの悪化を防ぎます。
Elevation(挙上)
患部を心臓よりも高い位置に置くことで、内出血や腫れを最小限に抑えます。下に台になるものを置いて、その上に患部のある腕や足を乗せることで、負担をかけずに高さを確保するようにします。
処置後は受診を
RICE処置はあくまで応急処置ですので、処置後は早めに受診するようにしましょう。冷やすことで痛みが抑えられていることもありますが、そのままにしておくと治りが遅くなることもあります。
まとめ
捻挫や骨折、打撲などのケガをしたときは、Rest・Ice・Compression・Elevationの4つのRICE処置をおこないましょう。ひとつひとつはシンプルで簡単な処置ですが、すぐにこうした処置が行われることで、ケガの治る速さが違ってきます。