むちうち(外傷性頸部症候群)とは?どんな症状が現れるのですか?
2019年11月01日
交通事故に多いむちうちですが、症状は首の痛みだけではありません。
むちうちとは
むちうちとは、交通事故などの衝撃で、首がむちのようにしなって、周囲の筋肉や靭帯、神経などが損傷をおこすことです。「むちうち」という言葉はその症状の原因となる動きを差す言葉で病名ではありませんから、医師のカルテには外傷性頸部症候群などと記載されることになります。
むちうちの種類
むちうちといっても、起こっている症状は様々です。衝撃で首の周囲が捻挫を起こしたものが頸椎ねんざ型で、これがむちうちの約7割にあたります。それ以外の3割は、バレ・リュー症候群と呼ばれる首の神経を損傷したものや、首に生じた腫れが脊髄の瀬牝鶏を圧迫する神経根症状型、衝撃によって髄液の漏れが発生し、脳髄液が漏れることで脳の位置が下がることで症状を引き起こす脳脊髄液減少症などが考えられます。
むちうちの症状
むちうちというと、交通事故で首をぶつけて首や背中がいたくなることだと思われがちですが、むちうちの症状はそれだけではありません。もちろん首の周囲に痛みがあったり、首が回らなかったりといったしょうじょうもありますが、それ以外にもめまいがしたり、吐き気やだるさを感じたり、体のどこかに痺れがあったりするのもむちうちの症状だと考えられます。注意が必要なのは、交通事故に遭ったときに、すぐに痛みが現れなくても実はむちうちになっている可能性があるということです。交通事故などにあうと、人はパニックになってすぐに痛みを感じないことがあります。後日痛みを感じて受診、ということになると、保険会社に疑われることもありますから、むちうちの症状がないと思っても念のために受診しておくことをおすすめします。
むちうちの治療
むちうちは、理学療法などで徐々になおしておくのが一般的です。患部に熱や電気をあてる物理療法のほか、体を動かしていわゆるリハビリをする運動療法を行うことで、徐々に痛みがなくなるのを待ちます。場合によっては薬を併用することもあります。
まとめ
むちうちというと、交通事故の衝撃で起こる首の痛み、という認識を持つ人が多いかもしれませんが、めまいや吐き気といった一見関係ないような症状が表れることもあります。事故の場合はきちんと治療も保障してもらえるように、痛みがなくても必ず病院で診察をうけておきましょう。