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成長期の男児に多いオスグッド病とは?そのメカニズムと主な症状。

オスグッドとは、スポーツなどで膝を使いすぎると起こる症状です。

オスグッド病とは

オスグッド病がよく起こるのは、スポーツを行う成長期の子どもに起こりやすい疾患で、運動をすると膝の下側に痛みを感じます。ダッシュやジャンプなどによって起こることが多いため、サッカー・バスケットボール・バレーボールなどの競技を行う子どもに多いのが特徴です。

オスグッド病のメカニズム

膝の曲げ伸ばしは、太ももから伸びる筋肉が、ひざにある膝蓋骨を通って脛の部分で膝蓋腱により骨とつながっている状態で伸縮することによって行われます。しかし、子供の場合は骨とつながる膝蓋腱の部分がまだしっかり成長できていないため、腱と骨がつながる軟骨部分が剥がれてしまうことがあります。これがオスグッド病です。成長期の子どもに多く、その多くが10歳から16歳前後の男の子になります。

オスグッド病になったら

オスグッド病の治療は、とにかく膝に負担のかかるスポーツは避けて、安静にすることが大切です。痛みが治まるまでには半年程度かかりますが、その状態で負担をかけ続けるといつまでたっても治りませんし、悪化することも考えられます。痛みを感じたら冷やすのが有効なので、アイシングなどで冷やすようにしましょう。腱の部分を抑えるベルトを装着することで、腱への負担を減らしたり、痛みが強い時は内服や湿布などをすることもあります。痛みがなくなったらスポーツを再開してもかまいません。ただし、大人になってから再び運動することにより、痛みを感じるようになることもあり、オスグッド後遺症と呼ばれます。

オスグッド病の予防

オスグッド病になってしまうと、半年程度はスポーツができなくなるため、普段から予防を意識することは大切です。予防の方法として有効なのはストレッチで、太もも前側の筋肉や膝をしっかり曲げ伸ばししておきます。この時に、急激な力を加えると逆に良くないので、ゆっくりストレッチをするようにしましょう。昔は運動のひとつとして行われていたうさぎ跳びをしなくなったのも、このオスグッドのリスクを考えてのことです。

まとめ

オスグッド病はスポーツを行う成長期の男の子によく見られる症状です。ひざの腱が骨から剥がれてしまうのが原因で、3ヵ月から半年程度はスポーツを控えることになります。予防という点でも普段から運動前には膝のストレッチをしっかりしておくことが大切でしょう。