家事をしていると肩から腕にかけてチクチク痛む。20~30代の女性に多い胸郭出口症候群とは?
2019年12月01日
肩の部分で神経や動脈が圧迫されることによってしびれや痛みを感じる疾患です。
胸郭出口症候群とは
腕を上げる動作をしたときに、肩や腕にしびれを感じたり、痛みがある場合、胸郭出口症候群が疑われます。また、腕から小指にかけて差すような痛みがあったり、手指を動かしにくく感じることもあります。痛みを感じるのは、運動や激しい動きをしたときというわけではなく、家事をしている時や電車で吊革につかまるときなど、日常生活のちょっとした行動をしたときで、発症するのは20代から30代のなで肩の女性に多く、筋肉のついた男性に起こることもあります。
胸郭出口症候群の原因
人間は、脳から神経を通して体を動かしますが、肩の部分で神経や動脈が周囲の組織に圧迫されることが胸郭出口症候群だと考えられています。なで肩の女性に多いのは、なで肩になることによって肩の骨や筋肉が下にズレたようになりやすく、神経の通り道である胸郭出口が狭くなりがちなためです。また、男性の場合は肩の周辺が筋肉質になることで、神経を圧迫することが多いです。
胸郭出口症候群の治療
胸郭出口症候群の場合、はっきりした治療法があるわけではありません。重症の場合は手術によって神経や血管のスペースを確保する場合もありますが、通常はそこまでの治療は行わないのが一般的です。肩が下がると悪化しやすいため、普段から肩が下がらないように周辺の筋肉を鍛えるストレッチを行なったり、姿勢を矯正する装具を使うこともあります。その他、マッサージや電気治療による温熱療法を施す場合もあります。重たいものを持つような動作や、リュックサックなど肩に負担のかかる荷物の持ち方も避けたようがよいでしょう。薬を利用する場合は、痛み止めや筋肉を柔らかくする薬を利用することもあります。その他、その部分に麻酔を打つブロック療法を併用する場合もあります。
まとめ
20~30代の女性に現れることの多い、肩や上肢のしびれや痛みは、胸郭出口症候群の可能性があります。肩付近にある胸郭出口で神経が圧迫されることによる症状ですが、手術などの治療を行うよりは、日々の動作に木をつけたり、マッサージや姿勢の矯正などによって症状を改善していくのが一般的です。なで肩の人に起こりやすいので、なで肩で肩などに痛みがある場合は病院で相談してみるとよいでしょう。