早期発見が肝心。赤ちゃんの股関節脱臼の見分け方とおむつ替えなど、日常での予防方法は?
2019年10月01日
赤ちゃんの股関節脱臼は珍しくありませんが、早期発見と治療をすることが大切です。
赤ちゃんに多い股関節脱臼
股関節脱臼とはその名の通り股関節が脱臼している状態をいいます。大人でもなることはありますが、赤ちゃんにとくに多く、胎内にいるときや、出生後に脱臼を起こすことから、先天性股関節脱臼または発育性股関節形成不全と呼ばれます。治療を行なえば問題ありませんが、放置していると機能障害につながることもあるので、できるだけ早く対処することが必要です。
赤ちゃんの股関節脱臼の見分け方
赤ちゃんの股関節脱臼は痛みを伴わないので、泣いたりぐずったりということがなく、わかりづらいのも確かです。見分ける方法としては、左右の足の開き方が違っていたり、寝かせた状態で膝を立てて、膝の高さが違う場合も股関節脱臼が疑われます。また、赤ちゃんの太ももにはしわが寄っていることがありますが、このしわの数や深さが左右で違わないかどうかも確認するポイントになります。病院や健診では足の開き方などをチェックして股関節脱臼がないかどうかをチェックしますが、場合によってはX線などを使って確認して治療を行うこともあります。
股関節脱臼にならないために
赤ちゃんの股関節は、M時の状態に曲がっているのが正常な状態です。大人から見るとこんなに開いていて大丈夫?と思うかもしれませんが、これを無理にまっすぐにすると股関節脱臼になりやすくなります。特に、抱っこをするときやオムツを変えるときなどは、外からの力が加わりますので、赤ちゃんにとって無理のある姿勢であるまっすぐ足を伸ばした状態にしないことが大切です。洋服も赤ちゃんが自由に股関節を動かせるような、柔らかい素材のものを選ぶようにしましょう。また、サイズが合わない服やおむつも、股関節に負担をかける可能性があるのでおすすめできません。また、決まった方向に向いて寝る癖がある赤ちゃんは、できるだけ左右両方を均等に向くように気を付けてやることで、股関節脱臼の予防になります。
まとめ
赤ちゃんの股関節脱臼は痛みがないだけに気づきにくいものです。普段の抱っこやオムツ変えのときに、左右の足が均等に開くかどうかなどをチェックして、早期発見・早期治療を行うようにしましょう。赤ちゃんの足は開いているのが正常なので、オムツ変えや抱っこの時は、無理な方向に力を加えないように注意が必要です。