手根管症候群

手根管症候群とは

手根管症候群とは、手首にある「手根管」というトンネル状の空間で正中神経という神経が圧迫されることで起こる病気です。

この神経は親指から薬指までの感覚と親指の動きをコントロールしており、圧迫されると手のひらや指にしびれや痛みが生じます。特に夜間や明け方に症状が強くなるのが特徴的で、進行すると親指の付け根の筋肉が痩せて細かい動作が困難になることもあります。

最近では「パソコン症候群」とも呼ばれ、デスクワーカーに多く見られる現代病の一つです。女性の発症率は男性の約3倍から4倍程度で、特に更年期の女性に多く発症します。国内での有病者は240万人以上、年間およそ42万人が新たに発症していると推定されています。

手根管症候群を放置すると、親指の付け根にある母指球筋という筋肉が徐々に痩せ細っていきます。この筋肉の萎縮が進むと、親指と人差し指で物をつまむOKサインができなくなり、ボタンをかける、縫物をする、小さな物を拾うといった日常生活に欠かせない細かい動作が困難になります。

一度弱くなった筋肉は治療を行っても完全には回復しないことが多く、最悪の場合、手の機能が著しく低下し生活の質が大幅に損なわれる可能性があります。

手根管症候群の原因

医学的には手根管症候群の主な原因は以下のように説明されています。

女性ホルモンの変化による滑膜炎

妊娠・出産期や更年期における女性ホルモンの減少により、腱や関節周囲の滑膜に炎症が起こり、むくみによって神経が圧迫されます。

手の使いすぎによる腱鞘炎

パソコン作業や手作業を長時間続けることで腱が腫れ、手根管内の圧力が上昇して正中神経を圧迫します。

加齢による組織の変化

年齢を重ねることで手根管を覆う靭帯が厚くなったり、関節周囲の組織に変性が生じて神経への圧迫が起こります。

基礎疾患による影響

糖尿病、甲状腺機能低下症、透析治療などにより体内の水分バランスが変化し、手根管内の圧力上昇を引き起こします。外傷や骨の変形、ガングリオンなどの腫瘤により物理的に正中神経が圧迫されることもあります。

このように手根管症候群は複数の原因が複雑に絡み合って発症する症状であり、手根管症候群と一口に言っても、一人ひとりその原因は大きく異なります。

さらに、その原因が複雑に絡み合っているため、手根管症候群を改善するためには原因究明のための徹底的な検査が必要です。

病院とはここが違います

手根管症候群の場合、病院では次の治療法が一般的です。

装具療法

夜間のサポーター装着は睡眠の質に影響を与える場合があり、根本的な原因解決には至らないため長期間の継続が必要になることがあります。また、日中の手の使用に制限が生じることも少なくありません。

一時的な症状緩和に留まることが多いのが現状です。

薬物療法

消炎鎮痛剤の長期服用は胃腸障害や肝機能への影響が懸念され、ビタミンB12は効果が現れるまでに時間を要する場合があります。薬による一時的な症状緩和であり、根本改善とは異なります。

しかし、あくまで一時的に症状を抑えているだけであり、さらには副作用が出る場合もありますし、根本改善とは言えないでしょう。

ステロイド注射

一時的な効果に留まることが多く、繰り返し注射が必要になる場合があります。また感染リスクや注射時の痛みを伴い、効果の持続性に個人差が大きいのが現状です。

根本的な原因に対するアプローチではないため、症状の再発を繰り返すケースが多く見られます。

手根管症候群を改善するために

まずはあなたの手根管症候群がなぜ発症してしまっているのか、その原因を明らかにします。

現状を正しく把握することが症状改善のためには大切であり、原因を取り違えたまま治療を進めてしまえば改善は見込めないからです。

手根管症候群は気づかない間に発症することが多く、手首の負担増大だけではなく全身の姿勢バランスの乱れから引き起こされることも珍しくありません。当院では詳細に分析し、手首だけでなく肩甲骨や胸郭、骨盤の状態まで含めて問題箇所を見つけ出します。そしてその検査結果を元に施術を行います。

当院の特徴

国家資格を持つ二人のカイロプラクターが、検査から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

手根管症候群の臨床経験を多く積んでいるカイロプラクターが責任をもって検査や施術を行います。そして施術だけではなく、作業姿勢の指導や効果的なセルフケアもお伝えしながら、あなたの手根管症候群のお悩みに向き合います。

手根管症候群でお悩みなら一度ご相談ください。

手根管症候群のQ＆A

手根管症候群は自然に治りますか？

軽度の症状であれば手の安静により改善することもありますが、多くの場合は適切な治療が必要です。放置すると進行し筋肉の萎縮を招く可能性があるため、早期の対応が重要になります。

手根管症候群の人がやってはいけないことは？

手首を無理に反らすストレッチ、重い物を持つ作業、長時間の手首の曲げ伸ばしは症状を悪化させる可能性があるため控えることが重要です。また、過度な手の安静も筋力低下を招くため注意が必要です。

手根管症候群と頸椎症の違いは何ですか？

手根管症候群は手首での神経圧迫、頸椎症は首での神経圧迫が原因です。しびれる指の範囲や症状の特徴により鑑別可能で、神経伝導検査が診断に有効です。

手根管症候群は両手同時に起こりますか？

両手に発症することは珍しくありません。特に女性ホルモンの変化や全身疾患が原因の場合、両側性に症状が現れることが多く見られます。職業的要因の場合も利き手だけでなく両手に症状が現れることがあります。

手根管症候群に効果的なストレッチはありますか？

適度な手首のストレッチは有効ですが、強い屈曲や伸展は症状を悪化させる可能性があります。専門家の指導のもとで行うことをお勧めします。間違った方法は症状の悪化を招く恐れがあります。

手根管症候群は遺伝しますか？

直接的な遺伝はありませんが、手首の形状や体質など遺伝的要因が発症リスクに影響する可能性があります。家族歴がある場合は予防を心がけることが大切です。

手根管症候群の手術後はどのくらいで仕事復帰できますか？

軽作業であれば1-2週間、重労働や手をよく使う作業は4-6週間程度が目安です。ただし個人差があり、医師の判断により復帰時期は調整されます。デスクワークの場合は2-3週間程度での復帰が一般的です。

手根管症候群は再発しますか？

手術により物理的圧迫は解除されますが、根本的な原因が改善されなければ再発の可能性があります。生活習慣の改善や定期的なケアが重要です。特に職業的要因がある場合は作業環境の見直しも必要です。

妊娠中の手根管症候群はどう対処すればよいですか？

妊娠中はホルモン変化により一時的に症状が現れることがあります。出産後に改善することが多いため、まずは安静と装具療法で様子を見ることが一般的です。症状が強い場合は専門医に相談することが大切です。

手根管症候群を予防する方法はありますか？

手首の負担を減らす作業姿勢の改善、定期的な休憩、適度なストレッチ、全身の健康管理により予防効果が期待できます。特に女性は更年期での注意が必要で、デスクワーカーは作業環境の見直しが重要です。

手根管症候群に悩んでいた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

当院のカイロプラクティックは手根管症候群と相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。手根管症候群に悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて身体の変化を実感しています。

もう遅い、と考えずに一緒に理想の自分になりましょう！