小児喘息

小児喘息とは

小児喘息とは、気管支に慢性的な炎症が起きている状態のことです。

炎症によって気道が敏感になり、ダニやホコリ、冷たい空気、風邪などのちょっとした刺激で気道が狭くなります。その結果、ゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴とともに咳や息苦しさが発作的に起こります。

乳幼児から学童期に発症することが多く、アレルギー体質のお子さんに多くみられます。厚生労働省の患者調査によると国内の喘息患者数は約117万人、年代別では0歳から14歳の小児期が最も多く有病率は約5〜6%です。つまりクラスに1〜2人は喘息を持つお子さんがいる計算になります。

小児喘息を適切に治療せず放置すると、気道の炎症が慢性化し「気道リモデリング」と呼ばれる構造変化が進行します。リモデリングとは気道の壁が厚く硬くなり、気道が物理的に狭くなってしまう状態です。

一度リモデリングが進むと元の健康な状態には戻らない不可逆的な変化となります。薬が効きにくい「難治性喘息」へと移行し、生涯にわたって症状と付き合うことになりかねません。

最悪の場合、重症の発作で呼吸困難に陥り命に関わる事態を招くこともあります。発作を繰り返すことで睡眠が妨げられ、成長発達への影響や学校生活の制限、運動能力の低下など、お子さんの生活の質が大きく損なわれてしまいます。

小児喘息の原因

医学的には小児喘息の主な原因は以下のように説明されています。

アレルギー体質の遺伝

喘息そのものは遺伝しませんが、アレルギーになりやすい体質は遺伝する可能性があります。両親のどちらかが喘息の場合、お子さんの発症リスクは3〜5倍高まるとされています。

ダニ・ハウスダスト・カビなどのアレルゲン

ダニの死骸やフン、ホコリ、カビの胞子などが気道に入ることでアレルギー反応が引き起こされ発作の原因となります。

ウイルス感染（風邪など）

風邪のウイルス感染は気道の炎症を悪化させ、喘息発作を誘発しやすくなります。特に乳幼児期の呼吸器感染症は喘息発症のきっかけになることがあります。

受動喫煙・大気汚染

親の喫煙（受動喫煙）や排気ガスなどの大気汚染物質は、気道の炎症を悪化させる環境因子として知られています。

運動や冷たい空気・乾燥

激しい運動や冷たく乾燥した空気を吸い込むことで気道が刺激され、運動誘発喘息を引き起こすことがあります。

ストレス・疲労の蓄積

精神的なストレスや睡眠不足、疲労の蓄積も発作を誘発する要因のひとつとされています。

このように小児喘息はさまざまな原因が重なり合って起きるため、単に発作を抑えるだけでは根本的な解決にはなりません。

小児喘息の改善にはお子さんの体質や生活環境、発作を誘発する要因などを丁寧に見極めることが大切です。

病院とはここが違います

小児喘息の場合、病院では次のような治療法が一般的です。

吸入ステロイド薬（長期管理薬）

効果を実感するまでに時間がかかり、症状がなくても毎日継続する必要があります。正しい吸入方法の習得が必須で、吸入後のうがいを怠ると口内炎やカンジダ症のリスクがあります。また、わずかながら身長の伸びに影響する可能性も指摘されています。

気管支拡張薬（発作治療薬）

発作時の対症療法であり、気道の炎症を抑える効果はありません。これだけに頼ると発作を繰り返し根本的な改善には至りません。使いすぎると効果が薄れることもあります。

抗アレルギー薬・ロイコトリエン受容体拮抗薬

効果が現れるまでに数週間かかることがあり、単独では重症の発作を抑えきれないことがあります。眠気などの副作用が出る場合もあります。

環境整備指導

徹底した掃除や寝具管理は保護者にとって大きな負担となります。完璧な環境整備は現実的に難しくストレスの原因になることもあります。

運動指導

発作の誘発条件を見極める必要があり、指導なしに自己判断で運動を行うと発作を引き起こすリスクがあります。

小児喘息を改善するために

まずお子さんの身体がなぜ発作を繰り返してしまうのか、その根本的な原因を明らかにします。現状を正しく把握することが症状改善のためには大切であり、原因を取り違えたまま治療を進めてしまえば改善は見込めないからです。

小児喘息は気道の炎症だけでなく、自律神経のバランスや姿勢、免疫機能とも深く関わっています。当院では身体全体を詳細に分析し、どこに問題があるかを見つけ出します。

当院の特徴

臨床経験に裏打ちされた徹底した検査と丁寧なカウンセリング、アメリカの最先端な小児カイロプラクティックの施術でお子さんの抱える喘息のお悩みに向き合います。量子力学的アプローチも取り入れ、一般的な施術やアドバイスだけでなく、その子ならではの回復ポイントを見つけ一緒に回復を目指します。

当院のカイロプラクティックは、赤ちゃんからお子さんまで安心して受けられる優しい施術です。痛みを伴わずお子さんの身体に負担をかけません。

小児喘息でお悩みの方もご相談をお待ちしています。

小児喘息のQ＆A

小児喘息は自然に治りますか？

適切な治療を続ければ、60〜80%のお子さんが思春期頃までに症状が落ち着くと言われています。ただし治ったように見えても大人になって再発するケースもあります。体質改善と生活環境の見直しを続けることが大切です。

小児喘息の子どもがやってはいけないことは？

激しい運動を急に始めることや、ホコリ・ダニの多い環境に長時間いること、受動喫煙などは避けてください。また自己判断で薬をやめることは発作や悪化のリスクを高めますので控えましょう。

吸入ステロイド薬を使い続けると副作用で身長が伸びなくなりますか？

吸入ステロイド薬は内服薬と違い気道に直接届くため、全身への影響はごくわずかです。研究では1〜2cm程度の影響が報告されていますが、発作による睡眠障害の方が成長への悪影響が大きいとされています。

喘息は遺伝するのでしょうか？親が喘息だと子どももなりますか？

喘息そのものは遺伝しませんが、アレルギー体質は遺伝する傾向があります。両親のどちらかが喘息の場合、発症リスクは3〜5倍になりますが、環境や生活習慣次第で予防は可能です。

喘息の発作はどうやって予防すればいいですか？

毎日の吸入薬を継続することが基本です。加えてダニやホコリを減らす掃除、規則正しい生活、適度な運動で体力をつけることが発作予防につながります。身体全体のバランスを整えることも重要です。

喘息の子どもは運動してはいけないのですか？

運動を制限する必要はありません。ウォーミングアップを十分に行い運動の強度を徐々に上げることで発作を防げます。水泳など湿度の高い環境での運動は発作が起きにくいと言われています。

薬を使わなくても発作が出なくなったらやめてもいいですか？

自己判断で薬をやめるのは禁物です。症状がなくても気道の炎症が残っていることがあり、再発や悪化の原因になります。必ず医師と相談しながら徐々に減薬していきましょう。

小児喘息は大人になっても続きますか？

約20〜30%のお子さんは成人喘息に移行する可能性があります。しかし適切な治療を続けて気道の炎症をしっかり抑えておけば、成人期の再発リスクを大きく下げることができます。

発作が起きたとき、家庭でどう対処すればいいですか？

まずお子さんを座らせて楽な姿勢をとらせ、処方されている発作治療薬を吸入させてください。15〜20分経っても改善しない場合や顔色が悪い場合は、すぐに医療機関を受診してください。

喘息とアトピー性皮膚炎は関係がありますか？

どちらもアレルギー体質が関係しており併発することがよくあります。喘息・アトピー・花粉症・食物アレルギーなどはアレルギーマーチと呼ばれ、体質改善のアプローチが重要になります。

小児喘息で悩まれていたお子さんとご家族も、当院のサポートや施術でこのような変化を感じていただいています。

当院のカイロプラクティックは自律神経のバランスを整え、身体本来の力を引き出すアプローチです。

もう諦める必要はありません。一緒にお子さんの健康な未来を目指しましょう！